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さまざまなトラブルをひきおこす肌の大敵「乾燥」。
今回はそのメカニズムと対処方法、注目の保湿成分をチェック!

潤いがなくなるとバリア機能が低下してトラブルに!
肌がヒリヒリする、かゆくなる…。さまざまな肌トラブルを引き起こす原因「乾燥」。この乾燥は肌の表面の【角質層】で起こります。角質は細胞が何層にも重なっていて、そのすき間を細胞間脂質(セラミド)という物質が埋めています。このセラミドは肌の潤いに欠かせない成分。水分をかかえこんで細胞と細胞を繋ぐという重大な役割を担っています。そのため、セラミドがきっちりつまっていれば細胞の間にすき間がなくなり、外部からの刺激やダニ・ほこりなどの抗原(アレルギーの原因になるもの)の侵入をガードしてくれるのです。逆にこのセラミドが少ないと、肌のバリア機能が失われた状態――細胞と細胞の間にすき間ができ、些細な刺激にも敏感に反応して、ヒリヒリしたり痒みがでたりします。


肌ケアの基本は乾燥を防ぐこと。潤いを持続させる成分に注目!
肌の潤いを支えるセラミドが失われる原因には、湿度が低くなって乾燥しがちになったり、洗いすぎて角質の表面を覆う皮脂まで奪ったりすることのほかに、加齢に伴うセラミドの産生成量の減少があります。そこで、ローションなどで直接肌に潤い成分を補充することが必要です。


肌バリアをさらに強くする「育菌」
年齢や性別を問わず、ヒトの皮膚には皮膚常在菌(肌の善玉菌)が棲んでいます。皮膚常在菌が肌を弱酸性に保ち、アルカリ性を好み痒みの原因となる黄色ブドウ球菌などの病原菌の繁殖を防いでくれているのです。最近では、この皮膚常在菌を育てる「育菌」が、健やかな肌を実現するためのキーワードとなっています。紫外線を防ぎ乾燥に注意すると同時に、健やかな肌を維持するには「育菌」も大切だということ、覚えておいてください。